スパイ・ハイスクール
「さあて、やがて6時だ。そろそろ出すか」
そう言って立ち上がる腹黒皇帝、もとい奏。
その手にはいつもの張り紙があった。
「てか棗、出してきてくれないか?」
「いや、出してきてくれないか?ってお願いしてるのに、既に持たせているのは何故?」
「トラブル起こした罰。行ってこい」
結局かよ!じゃあ、お願い口調で言うなよ!といろいろと言いたい所だけど、奏の目が笑っていないから大人しく従うことにした。
どうせ、ビルの入り口にいつもの張り紙を張ればいいだけなんだから。