スパイ・ハイスクール
◆
「全員集合」
真田さんが帰ったあと、ずっと考え事をしていた奏がようやく口を開いた。
「あ、やっぱり棗と純希はいい。五月蝿いから」
「「なんでええぇえ!」」
「今から、どうするか会議するから」
「「じゃなおさら入れてくださいいいい」」
「......」
「や、なんですかね、その信頼できないーって感じの目は」
「ほんとに大事が話なんだから邪魔したら外に放り投げるからな。あの、未だ暑いアスファルトの上に」
「「ちゃんと参加します」」
てか、ガチでヤケドさせる気ですかいな。今日の最高気温を、なんちゃら現象を知らんのか。……現象名を知らないのは私も同じだけど!
それに、なんでこうも私と純希は信頼されないのだろう。
とまぁ、それは今いいか。