スパイ・ハイスクール




「ふあっ」

大きく伸びて欠伸をする。席替えで窓際の席になったのは、良かったのか、悪かったのか。

綺麗な景色が見える。けれど、温かい日差しが眠気を誘う。そんな窓際の席で眠そうにしている少女、つまり私は、神谷 棗(カミヤ ナツメ)。現在高校1年生。

数学の時間に熟睡しちゃうくらいには肝が据わってるのが取り柄だと思ってる。これでも一応華のJK。



さてさて、私がどうしてこんなに眠そうなのかといいますと夜な夜なある活動をしてるからでありまして。

あ、でも休みたい、とは思ったことないなぁ。だって、私の仲間は愉快な奴等ばっかりだし、第一、

「スパイ」

は楽しいからね。





「神谷さん?随分数学が得意みたいね?」















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