スパイ・ハイスクール
「てかさ、黒猫で一番言葉遣いが悪いのは間違いなく棗だよ。馬鹿丸出しなもんだから、面白いったらありゃしない」
......不愉快、最高潮に達す。原因?そんなもの、今の言葉を発した奴に決まっているだろう?
奴......。つまりは私の隣に居る徳佐のことだ。
「ああ、もうっ!隣の奴、絶対おかしいって!まじで頭の中見ていたい!てか見せろ!」
「私も隣の人がおかしいと思う。凄く怪しいもの」
「だろ!おかしいだろ!怪しいだ......。え?怪しい?」
「そうよ。この【依頼内容】を読む以上、このお隣さんが一番怪しいと思うの」
......。いつも中立である真希が珍しく私側についたと思ったのだが、どうも話が噛み合わないぞ。
徳佐はめちゃくちゃムカつくし、おかしいけど、怪しくはない。
てか、スパイな時点で、ここにいる5人全員が怪しいのだが。