スパイ・ハイスクール
「純希、純希の珍回答に机さんも吃驚してるよ」
真希にも言われてしまった純希は、少し機嫌が悪くなってしまったようだ。えー、だの、だって......、だのぶつぶつと何かを呟いている。
ちなみに、徳佐の「物の言葉が分かる」という能力からも分かるが、当然、物にも「意思」はある。だから、物に対しても真希の能力は有効なのだ。
きっと机のオーラから、机の気持ちを読み取ったのだろう。
「『日本男児とあろう者が.......。世も末じゃ』だって。机さんも呆れてるよ」
真希の言葉を裏付けるような徳佐の言葉。
「いーもんいーもん!僕はどうせおバカちゃんですよぉーっ」
……誰も「馬鹿」とは言ってないのだが。
さっきから少し機嫌が悪かったのだが、ついに限界らしい。純希の限界なんてたかがしれてるが、どうやら本気で怒ってしまったようだ。
ふんっ、と完全に拗ねてしまった幼稚園児、もとい純希。
機嫌が悪くなってしまった純希はいろいろと面倒くさい。機嫌が直るまでが偉く長いのだ。