スパイ・ハイスクール




「とにかく、今日は依頼人と依頼内容を各自確認して、解散にしよう。で、棗と徳佐はそのまま帰れ」

「え?なんで?」

「今から双子はそのアパートへ言って情報集め。でも俺達3人は原に接触して、下手にバレたら面倒なことになる、からでしょ?」


徳佐が全てを見透かしたように奏に訪ねる。


「そういうことだ。あとは純希・真希に任せよう」


「了解」
「りょーかい......」


未だ、純希はご機嫌斜めのようだ。

しかし、後は真希に任せれば大丈夫だろう。真希は16年間、純希の姉をしている訳で、純希をあやすのには慣れている。

そしてその日は、双子の情報集めについての確認を全員でして、解散、ということになった。

帰り道、ふと空を見上げると綺麗な星空が広がっていた。活動をスタートさせた6時のほんのり明るさが残っていた頃とはうって変わって、綺麗な満月も浮かんでいる。


ーーそういえば、あの村を出た時も、綺麗な満月だった。
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