スパイ・ハイスクール
「おはよー、棗」
「おい、徳佐。もっとましな方法で起こそうとは思わないのか」
おはよ、という挨拶は、軽く無視されてしまったようだ。
それに......。わお、凄い顔で睨まれてるよ、俺。
「えー、ナニそれ。せっかく起こしてやったのにさ」
「だから!もっとましな方法は!無かったのかよ!」
「......だって、棗、何しても起きないじゃんー」
「いやいや、だからと言って年頃の女の子の足を蹴って起こすなんて、鬼畜過ぎるのでは」
「えっ、この家に年頃の女の子っていたの?へー、初耳」
「とりあえずお前のこと名誉棄損で訴えていい?とりあえず出でけ!!」
「え、っわ」
俺はいつの間にか部屋の外に放りだされていた。