スパイ・ハイスクール
◆
ーーーー
ーーー
ー
「......じゃあ、その山口とやらを調べれば、この依頼は解決できそうだね」
話を聞き終わった徳佐がポツリ、と1言。コイツは考えるときに、「考える人」みたいに左手を顎に置くのが癖だ。結構似合っていたり。
「まだまだ油断大敵だぞ。徳佐は大丈夫だろうから、特に棗」
「ってええぇっ!ちょっと奏!私、まだ何も言ってないじゃん!」
「どうせ『今日にでも依頼は解決。楽勝楽勝!』とか思ってたんだろ」
「思ってないよ!」
「今までの経験上、棗が情報を知って、調子に乗って油断する確率は90%」
「お前は黙れ徳佐ああぁあっっ!」