スパイ・ハイスクール



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「......じゃあ、その山口とやらを調べれば、この依頼は解決できそうだね」


話を聞き終わった徳佐がポツリ、と1言。コイツは考えるときに、「考える人」みたいに左手を顎に置くのが癖だ。結構似合っていたり。


「まだまだ油断大敵だぞ。徳佐は大丈夫だろうから、特に棗」

「ってええぇっ!ちょっと奏!私、まだ何も言ってないじゃん!」

「どうせ『今日にでも依頼は解決。楽勝楽勝!』とか思ってたんだろ」

「思ってないよ!」

「今までの経験上、棗が情報を知って、調子に乗って油断する確率は90%」

「お前は黙れ徳佐ああぁあっっ!」


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