スパイ・ハイスクール

真希は瞬時に何かがある、と判断し、オーラを読み取った。そして、その結果が、


「......何に怯えていたんだ......?」


奏が黒縁眼鏡をかけ直しながら呟く。

そう、怯え。
山口さんのオーラは何かに怯え、戦々恐々としているようだった、と真希は語っていたらしい。


「さっき徳佐が言った通り、山口さんを調べればこの依頼が解決できそうだ。ただし、」

「その怯えている“何か”が分からないと駄目。そして、手で顔を隠す必要性についても調べなきゃ駄目そうだね」


奏の言葉を徳佐が引き継いだ。




< 59 / 165 >

この作品をシェア

pagetop