スパイ・ハイスクール

「チビ言うな」

「事実チビでしょ。それにしてもさっきはやらかしてたね、うざ。いい加減にしないとまた奏に怒られるんだから止めときなよ」


世話を焼いているのか、貶しているのか、そのへんがよく分からないコイツの名は神谷 徳佐(カミヤ トクサ)。

こげ茶色の髪の毛に身長は、(あんまり認めたくないけど)身長が小さい私にとってはあこがれの175㎝。綺麗な顔立ちをしているコイツは、何事にも上から目線でものを言うのが癖で。




「ちょ、お前、なだめてんの?貶してんの?」

「サー、ドッチカナ?」

「片言なのがえらく気になるな。てか完璧後者だな。貶してたんだろ」

「棗がそう思うなら、そうなんでしょ。そういうことにしておこう」

「お前、何様のつもりだよ」

「徳佐様。......なんちって」


「……もういいや。お前を相手にしてると疲れる。で?用は何なの?」


いつも徳佐と喋っていたら、話の主導権が徳佐になってしまう。ああくそ、なんかムカつくぞ。

「やって欲しいことはただ一つだけだよ。
とにかくチョークに謝ってきて」







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