スパイ・ハイスクール
「...アンタ達、何やってんの」
「みんなでなっちゃんいじめてるの?」
棗がギャーギャー騒ぎ、まさに中に入ろうとしていたその時、凛とした声と幼児の声が聞こえてきた。入り口の扉の方をみると、大きな袋を手にしている双子の姿があった。
「2人もご苦労だったな」
「ちゃんと言われた物買ってきたよぉ」
「あぁ、ご苦労様」
そう言うと、純希は嬉しそうな顔をして袋を持ってきた。褒められて喜ぶなんてあまりにも幼稚だろうとつくづく思うが、まぁそれが純希らしいといえばらしい。
ちなみにこれは補足だが、「ご苦労様」というのは上から目線で、同じ高2である純希には「お疲れ様」というのが正しい。
ん?あぁ、そうだ。どうでもいい情報だ。