スパイ・ハイスクール


「で、どうよ?今回もなかなかの出来っしょ?」


棗を黙らせて、黙々と資料を読む俺に咲夜が一言。


「......お前な、もっと謙虚ってもんを持った方がいいと思うぞ」

「無理。そんなもん、おかんの腹ん中に置いてきちまった」


ケラケラと笑う咲夜。






「棗はもっと福与かな胸を持った方がいいよね」

「徳佐、お前は誠実さを持った方が、いや、持つべきだぞ」

「ちょっと待ってよ、俺の足踏みつけんのよめてよ。痛い」

「じゃあ私の貧乳ネタを言うのやめろや」

「うーん、それは承認できないな☆」

「こんのっ......!」

「はーいっ!ストップストップ!喧嘩はだめだって言ってるでしょ!」





持つべき物をめぐって、別のところで新たな戦火が上がっているようだ。もちろん、あの2人で。

しかして真希が宥めるだろうから、今は情報を頭の中に入れることを最優先事項としよう。



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