スパイ・ハイスクール


「何を調べているか。それは企業秘密」

「うわー。それってアンフェアじゃねー?」

「勝手になんとでも言ってろ。それより、アンフェアなのはお前だろ。なんで年齢不詳なんだよ」

「だって、年齢不詳の情報屋とかかっけーじゃん」

「......」



そう、実は咲夜は年齢不詳(しかも下らない理由で)。しかも、俺以外の黒猫メンバーは誰も知らないという徹底ぶり。


ちなみに、
俺達とそんなに変わらない、とだけ言っておこうか。







その後も咲夜が調べてくれた情報に目を通し続ける。


1枚、2枚......と次々に紙をめくっていく。しかしながら咲夜が調べてくれた、密度が濃く、そして膨大な情報の中にもピンとくるモノは無い。


(やはり、あてが外れたか......?)


しだいにそんな思いが体を埋め尽くす。もともと駄目元ではあったものの、心のどこかで「いけるかもしれない」という期待していたのは事実。










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