スパイ・ハイスクール



溯ること15分ーー



「さぁ、行動するなら早いほうがいい。行こう」

「行こう、ってどこに......?」

「決まってるだろ。


原先生のアパートだよ」


そうして、奏の独断と偏見により原のアパートへいくことになった黒猫一同。このパターンは最早通常運転である。


しかし、それには1つ大きな問題があった。


「ちょっと待って。もし、俺や棗、奏がアパートへ行って原先生にばったり出くわしたらどうするの」

「あ......」


そうだ。双子はいいとして、他の3人は原に姿と声を知られている。見つかりバレるなんてことがあったらタダでは済まない。


「僕の能力使って、透明になっちゃえばぁ?」

「いや、今回はどうなるか予想がつかない。それに俺の考えが正しければ、姿を隠していては逆に厄介になりそうなんだ」


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