スパイ・ハイスクール

こくり、と4人がうなずく。

作戦(というか、するべきこと)は分かった。

山口さんは引き止めるだけで逃亡するような人なのか。なぜ、月が関わってくるのか。謎はまだまだあるけれど、


「やるっきゃないよなぁ......」

「なんか言った?棗」

「......ううん。何も」




あとは山口さんが現れるのを待つだけだ。


慌ただしく泣き始めたカラス達はまるで私達に警鐘を鳴らしているようだった。


さぁ。

答えはすぐ目の前に。



ーーー時刻は5時50分を指していた。







< 92 / 165 >

この作品をシェア

pagetop