スパイ・ハイスクール

どうやら、山口さんは怖がり、というか小心者のようだ。

真希と純希の下調べでは、猫背気味、ということしか分かっていなかったから、ちょっとした新発見だ。


......まぁ、いきなりジャージと金髪に迫られたら、怖がるのも当然なのかもしれないけど。



そして、そんな彼に。


「いえ、少しお話が聞きたくて。教えてくだされば変なことはしません」


にこり、と。
そう言って、徳佐は微かに微笑んだ。


(それって、教えてくんないと変な事するって意味に捕らえることもできるよね)


ここでもお前の上から目線発動か、徳佐。
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