立夏物語 【キセコン】
「で、どうするんだ、まこと」


神社の本殿にお参りを済ませてから、出店を巡る。

子供の頃は射的だ輪投げだ金魚すくいだと興奮したものだが、

大人になって、一歩引いたところから見ると、当時、何故それに夢中になったのかすら思い出す事も出来ない。


ちょっと醒めた自分が居る事に自分で驚く事も有る。


「もう少し、面白いかと思った」


まことは、ちょっと不満そうな表情でそう言った。
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