レイチェルと私自身の決着
私はレイチェルに背中を向けた。
が、レイチェルは素早く私の正面に回り込んでくる。
「逃がさないニャ。ナツコの意志を変えること……それがアタシに与えられた唯一の使命」
今の私にとって聞きたくも無い、最も辛いことなのに、レイチェルはあっさりとつついてくる。次から次につついてくる。
次第に私の心は苛立ちで一杯になった。
そして遂にそれが破裂し……。
「なにが……なにが使命よ! 軽々しく救うだなんて言わないで! 」
「アンタみたいな猫なんかどうせ何も出来ないし何かした所で無駄なんだから……ほっといてよ!」
「ほっといてよ……」
言うだけ言ってしまった私の目に、すぐこぼれてしまいそうなほどの涙がにじんできた。