レイチェルと私自身の決着

「……グスッ」


私は涙が流れることを精一杯こらえ、鼻をすする。

端から見たら滑稽だろう。きっと。


「その涙は悔しさ、ニャ」


「……」


黙っているしか出来ない私に、レイチェルは続けざまに言葉を投げかけてきた。


「ナツコはこんな生活に納得していないニャ」


「抜け出したくて、抜け出したくてたまらない……」


「だけど、どうしても抜け出すことが出来ない」


「どうしても無理だから、アタシに言われて悔しい」


「悔しいから……泣いているんだニャ」


そう言い終えたレイチェルはじっと私を見つめていた。


「だったら……だったらなんなのよ!?」


「だからアタシはナツコを救うために来たと言ってるニャ」

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