レイチェルと私自身の決着
「ありがとうレイチェル……」
「まだ早いニャ。それはラストシーンに言うセリフだニャ。空気読め。不器用。あと引きこもり娘」
「なっ!? 悪かったわねっ! 不器用だから引きこもってるんですけどー!」
「ニャハハハハ!」
「何がおかしいのよっ!」
「お返しニャ。アタシの喋り方を笑った時の」
「!!」
「悪かったニャ。まあ笑った理由は他にもあるけどそれを説明するのは後回しニャ」
レイチェルは立ち上がった。二本の後ろ脚だけで立っている。
「レイチェルが立ったー!?」
「そんなことに驚かなくていいニャ。さあ、これから“歩くべき道”を探す作業に移行するニャ」
「え……?」
レイチェルは右手……というか、右の前脚に“透き通った球”を持っていた。
いつ、どこから出したのかさっぱりわからない。