レイチェルと私自身の決着
「あの長い階段の上に、公園があるのよ」
「丘の上の公園かニャ?」
「うん。好きな場所なの。……もうブランコとかシーソーみたいに遊ぶものは無くなっちゃったから公園じゃなくてただの空き地かなあ」
「それでもナツコが好きな場所なんニャ」
「そう。街全体が見渡せて、空気が美味しくて……」
「ナツコはこの街が好きなんニャ」
「あ……うん」
レイチェルに言われるまで気付かなかった……というか、忘れていた。
私、この街が……好き、かも。