レイチェルと私自身の決着
実の母親とはいえ私があんな状態だったから、随分と話していない。
ドアを開ける時よりもドキドキする。
ちゃんと顔を見て喋れるだろうか。
ちゃんと話してくれるだろうか。
ちゃんと謝ることが出来るだろうか。
「そういえば……レイチェルのこと、なんて言おうか……喋る猫だなんて不思議だよね」
「安心するニャ。アタシのことはナツコしか見えないし、アタシの声はナツコにしか聞こえないニャ」
「それもネコ魔法とかいうやつ? 便利ね。私も使えたらなあ……」
「ふふん。時が来たら、アタシのネコ魔法をいくつかナツコにあげるニャ」
「本当!? わあ、楽しみ!」