プ リ ン ス
とりあえず




『お前ら何やってる。』


無意識にいつもより低い声を出していた。




「あ゙ッ?邪魔すんじゃねぇーよッ」


1人が振り返り、俺を睨みつけてきた。




その間にも行為が進む。




羽藍は頭にだんだんと血が上っていった。




男達と女の間に入り、女を触っている奴を足で吹き飛ばした。




「なッ」


女を抑えていた奴は、吃驚して抑えてた手が一瞬引いた。




女を抑えていた2人に右ストレートと回し蹴りをお見舞いし、最後に残った奴は、鳩尾に力強く拳を入れた。




バキッ


ドカッ


ドゴッ




男は吹き飛び、壁に打たれ、吐血した。




男達が気を失っているのを確認した後、後ろで怯えている女の子の方を振り向いた。




『大丈夫?』


「…は…い……。」




声を出すのもやっとのようだ。




相当怖い思いをしたのだろう。




俺は黒のパーカーを脱ぎ、女の子に渡した。
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