プ リ ン ス
「そいつの容姿は、紅髪に琥珀色の瞳で、月の光で見えたその姿はまるで狼だったらしい。」




それって……。




昨日の俺?




「いやーカッケーよな!!青龍が世話になったんだからお礼言いてぇよ!!」


桜井は目をキラキラさせて、昨日の事を語っていた。




んー…




お礼言われる事やってないような。




だってあの場合誰でも助けるでしょ?




きっと桜井だってすぐに男達を殴り飛ばして助けるはず。




それに俺は昨日初めて人を殴った。




ちょっとしか力を入れてないのに、あんなに人って飛ぶんだね。




知らなかった。




「俺会ってみたいなぁ〜」




今会ってるじゃん




なんて言えないけど。
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