透明人間になれる薬【BL】
昨日と同じように、
誰も僕の事なんか気にしていない。
どころか、名前がすっ飛ばされた。
そして野宮は今日も遅刻だ。
「ごっめん、せんせー!」
遅れた割には堂々と入室。
まったく反省してるようには見えない。
コイツ爆発しないかな。今。
……やっぱりグロは嫌だ。
「あれ、今日も小吹休みなの?」
また、僕の席を見て担任に尋ねた。
「そうみたいだな」
お前はもっと気にしろよ。
「昨日家行っても会えなかったんだけど」
「具合悪くて寝てたんじゃないのか?」
「だったみたいだけどさー
今日もプリント頂戴ね!」
……どうやら今日も、
野宮は家に来る気らしい。
どれだけ弱ってる僕を見たいんだ。