透明人間になれる薬【BL】
放課後、また野宮の後ろを歩く。
そういえば。
誰かと家まで帰るなんて事、
小学校の集団下校以来じゃないか?
近所に、同年代の子供が居ないから、
誰かと一緒に帰ったとしても、
割とすぐに別れていた。
……まあ、
野宮は僕の事を認識していないから
本当に、ただ近くを歩いてるだけだ。
あれ?
……何でコイツは、
僕の家を知っているんだ?
昨日も、教師に住所を尋ねたりなんて
していなかったはずなのに。