龍とわたしと裏庭で【おまけの圭吾編】
「ゴメンね、ゴメンね」


半ベソをかきながら謝る志鶴の後ろから、姉の彩名が声をかける。


「まさしく鬼の撹乱ね。大丈夫よ、志鶴ちゃん。この子は殺しても死なないから」


黙れ、彩名――

くそっ! 頭が割れそうだ


志鶴が元気になった途端に今度は僕がこのザマだ。


「今度はわたしが看病するからね」


志鶴の冷たい手が気持ちいい。


んー これはこれで嬉しい状況かも


「圭吾を甘やかすと、回復しても一週間は具合の悪いフリをしてよ」


彩名が警告したが、志鶴は上の空だ。



甘いな、彩名



僕なら一ヶ月、騙し通せるよ


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