龍とわたしと裏庭で【おまけの圭吾編】
第二話 ラプソディ・イン・プール
「圭吾さん、あのね」
夕食の席で志鶴が切り出した。
「もうすぐ夏休みでしょ? それでね、友達とプールに行こうかって話をしてるんだけど」
「プール?」
「うん。隣町に大きなレジャーランドあるでしょ。あそこの」
ああ、あそこか。
泳ぐというより、ウォータースライダーがあるような水遊びをするためのレジャープールだ。
「それでね、行っていいかなぁって思って」
志鶴の口調がひっかかる。
「僕に反対されると思うような何かがある訳?」
あっ、しまった! 言い方がちょっときつかったか?
「男の子も一緒なの」
蚊の鳴くような小さな声。
何だって? 男と一緒にプールってそれはダメだろう。
口に出しては言わなかったが、志鶴はチラッと僕の表情を見て目を伏せた。
「まだ行くって決まった訳じゃないから。みんなの予定が合わないかもしれないし。お休みの日に圭吾さんに連れて行ってもらった方がいいかも」
母と姉の視線が痛い。
ああ、どうせ僕は心の狭い男だよ。
志鶴は何事もなかったかのように振る舞っていたが、食べてるっていうより箸で料理を突いていいるだけのようだった。
さて、どうしよう
一人になって頭の整理をした方がよさそうだ。
夕食の席で志鶴が切り出した。
「もうすぐ夏休みでしょ? それでね、友達とプールに行こうかって話をしてるんだけど」
「プール?」
「うん。隣町に大きなレジャーランドあるでしょ。あそこの」
ああ、あそこか。
泳ぐというより、ウォータースライダーがあるような水遊びをするためのレジャープールだ。
「それでね、行っていいかなぁって思って」
志鶴の口調がひっかかる。
「僕に反対されると思うような何かがある訳?」
あっ、しまった! 言い方がちょっときつかったか?
「男の子も一緒なの」
蚊の鳴くような小さな声。
何だって? 男と一緒にプールってそれはダメだろう。
口に出しては言わなかったが、志鶴はチラッと僕の表情を見て目を伏せた。
「まだ行くって決まった訳じゃないから。みんなの予定が合わないかもしれないし。お休みの日に圭吾さんに連れて行ってもらった方がいいかも」
母と姉の視線が痛い。
ああ、どうせ僕は心の狭い男だよ。
志鶴は何事もなかったかのように振る舞っていたが、食べてるっていうより箸で料理を突いていいるだけのようだった。
さて、どうしよう
一人になって頭の整理をした方がよさそうだ。