NEXT STEP
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暖かい春。



眠くてウトウトしてしまう季節がやってきた。



この春、私は3-Aの担任に就任された。



初めて自分のクラスをもつ。




昼休み



私は一人で中庭にきた。



桜を見たくて。




何も考えたくない。




私は一番大きい桜の木を下から見上げた。




「えっ!」



木の上で寝ている上矢くんを見つけた。





「あ、梨音。」





上矢くんは目を開け、私を見た。




「危ないよ。」



「大丈夫。」




私は胸がドキドキしていた。



上矢くん‥。



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