NEXT STEP

「…。」


上矢くんは何も言わず、歩き出した。



ヤダ…行かないで…。




私は上矢くんを引き留めることはできず、ただ背中を見ていることしかできなかった。






上矢くん…。





私は涙が溢れてきた。




ごめんね‥ごめん‥。




「ふっ…。」



私は空を仰いだ。





私の頭の上では桜の花びらが舞っていた。
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