NEXT STEP
数日後


朝起きて、カーテンを開けると、雨が降っていた。


「え‥天気予報外れてるじゃん。」



私は傘を差し、歩いて学校に向かった。



学校に近づき、生徒が多く目につく。



その中で一人、傘を差していない男子生徒がいた。




私は走って近づき、彼を傘に入れてあげた。




私が彼を向くのと、彼が向くタイミングが重なり、私は胸が高鳴った。



「上矢くん!」



「梨音‥。」



ボソッと目を逸らしながら言う上矢くん。



「傘はどうしたの?」



今日は急に降ってきた雨じゃない。



傘を持たず、家を出ることは考えにくい。
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