NEXT STEP
「梨音一人で留学してたの?」


「うん。そうだけど?」


「…。」


「ニューヨークの有名な大学に入るの夢だったんだけどね…。」
                      


「俺その大学の試験受けに来たんだけど。」                        


「………………‥えぇええええ!?」


「反応遅いって。」



クスクス笑う上矢くん。



「ちょっ‥ちょっと待って!!私担任なのに知らないんだけど!?」



それに第一志望はT大だったはず!!



「今言ったから。」



「…。」



うん、今聞いたけど‥。



「それに、バスケにも誘われてて。」


「それって‥プロの‥!?」


「そ。大学受かったら入るって言っちゃったし。」


「言っちゃったしって、すごいじゃぁあん!!」


上矢くんは照れ臭そうに笑った。




「で、明日面接と、軽い筆記試験があんの。」



「うんうん。問題出してあげる。」


そして私は上矢くんと試験勉強をした。






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