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卒業式



生徒たちは泣いていた。



もちろん私も。



教室に戻り、私は教壇に立った。



女子生徒はすすり泣きしている。



「みんな、卒業おめでとう。今まで、お疲れ様。」


「「「りっちゃんっ…。」」」


私は涙を堪えた。



みんなの前では笑っていたい。




「これからみんなはバラバラになっちゃうけど、いつでもこの母校に遊びにおいで。」




「「「っ…ひっく…。」」」



「みんなと過ごした３年間は私の宝物だよ。ありがとう。」



「「「「‥ひく…っ…。」」」」



「そして、上矢くん、前に出てきて。」



「‥はい。」



上矢くんが私の隣に立ち、みんなを見た。





「知ってるとは思うけど、上矢くんはアメリカに渡ります。上矢くんから、みんなに一言。」




「俺はアメリカのニューヨークの大学が決まりました。みんなとはなかなか会えないけど、俺も頑張るから。みんなも、西口先生も頑張って。」





「っ‥。」