NEXT STEP
放課後


私が廊下を歩いていると、前から上矢くんが歩いてくる。



「西口先生。」


「なぁに?」


静まり返った廊下。二人だけの声が響く。



「先生、俺に英語教えてくんない?」


「上矢くん英語得意じゃない。」



クスッと笑うと、上矢くんは真剣な顔でこう言った。




「先生んちで、俺だけに。」


「えっ??」


どういう意味??





「上矢、そんなことできる訳ないだろ。」



私たちは声のする方を見た。
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