恋の約束事

「りゅ、琉太…」
「…うん」

すると琉太は手を私の顔に当てたまま、顔を近づけてきた。


う…近い。


異変に気づいたのか、教室にいた生徒がチラチラとこちらを見ている。


こんな所で…

王子ファンの誰かに見られたら大変な事になっちゃうよ。


でも…―

「琴、可愛い」
「え…んんっ…」

こんな強引なキスをされても。


やめて欲しくない。

好きだから…


いつの間にか離れていた私の手は、琉太によって動けないようにされていた。


「琉太…離して」
「やーだ」

…意地悪だ。

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