光の姫とゆかいな仲間たち
次の日の朝。


あたしはライト君と町に出ていた。


理由は夕方からある七夕祭りに着る浴衣を買いに行くため。


今から物凄く楽しみ。
もしかしてフウタ君に『かわいいね』って言いながら手を繋いでくれるかも。



あたしが一人ニヤニヤしてるとライト君に声をかけらた。


「ヒカリ…ニヤニヤしすぎ
そんなに、フウタとの…お祭りデートが…楽しみ?」


「うん。今から物凄く楽しみだよ! 昨日の夜あまり眠れなかったくらいだもん。
それに浴衣着てフウタ君を驚かせたいんだ」


あたしはニッコリとライト君の顔を見上げながら言うと、ライト君は『そう…』って呟きながら寂しそうな顔をした。


「? あたしなんか変なこと言った?」

ライト君が寂しそうな顔をするから気になってしまいそう聞いていた。


「ヒカリと、フウタは仲良いなって…思った、だけ」


「うん。だって付き合ってるから。
フウタ君といると物凄く心が暖かくなるだ。それにたまに可愛いし」


フウタ君のことを思い出しながらライト君に話すとライト君は小声で『ヒカリは… いから』そう呟いた。


「なんか言った?」


何を言ったのか聞き返すとライト君はなに食わない顔で、


「いや…なんでも、ない。
呉服屋に…着いた」


そう言った。


ライト君の言われた通りに目の前には呉服屋があった。


あたしとライト君はその呉服屋の暖簾をくぐって入っていった。






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