光の姫とゆかいな仲間たち
━夜━
俺は白原さんと一緒に屋上にいた。
屋上の角では俺ら昼間に飾り付けした笹が飾られている。
俺と白原さんは空を見上げた。
「なかなか天の川、見えないね」
空は雲に覆われていて中々星は見えない。
「昼は晴れてたのにこの天気は残念だよね」
「うん。ねぇ、ミズノ君はこの天気でも織姫と彦星は会えると思う?」
白原さんは寂しそうにそう聞いてきた。
俺はこの手の話はあまり信じてないんだよな。
でも…
「どうだろうね。日本では晴れてなくても違う場所では晴れれば会ってるかもよ」
本当は七夕なんて信じてないし織姫や彦星がどうなろうと俺には関係ない。
だけど白原さんが…ヒカリが悲しむ所は見たくない。
「そっか。うん。そうだったらいいね。だって一年に一度しか会えないのに天気が悪いからって理由で会えないなんて寂しいもんね」
白原さんは屈託のない笑顔でそう言った。
「!」
俺はきっとどんなに頑張っても白原さんには敵わないのかもしれない。
「ヒカリ…好きだよ」
だってこんな言葉が普通に出てくるくらいなんだからさ。
「えっ! 今なんて言ったの?
もう一度言って!」
「嫌だ」
こんな幸せがいつまでも続けばいいなんて願うのはきっと白原さんのせいなんだろうな。
まっ。七夕なんて信じてはいないけどね。
end
俺は白原さんと一緒に屋上にいた。
屋上の角では俺ら昼間に飾り付けした笹が飾られている。
俺と白原さんは空を見上げた。
「なかなか天の川、見えないね」
空は雲に覆われていて中々星は見えない。
「昼は晴れてたのにこの天気は残念だよね」
「うん。ねぇ、ミズノ君はこの天気でも織姫と彦星は会えると思う?」
白原さんは寂しそうにそう聞いてきた。
俺はこの手の話はあまり信じてないんだよな。
でも…
「どうだろうね。日本では晴れてなくても違う場所では晴れれば会ってるかもよ」
本当は七夕なんて信じてないし織姫や彦星がどうなろうと俺には関係ない。
だけど白原さんが…ヒカリが悲しむ所は見たくない。
「そっか。うん。そうだったらいいね。だって一年に一度しか会えないのに天気が悪いからって理由で会えないなんて寂しいもんね」
白原さんは屈託のない笑顔でそう言った。
「!」
俺はきっとどんなに頑張っても白原さんには敵わないのかもしれない。
「ヒカリ…好きだよ」
だってこんな言葉が普通に出てくるくらいなんだからさ。
「えっ! 今なんて言ったの?
もう一度言って!」
「嫌だ」
こんな幸せがいつまでも続けばいいなんて願うのはきっと白原さんのせいなんだろうな。
まっ。七夕なんて信じてはいないけどね。
end