片恋★パンドラボックス
優斗はウチに来るって言ってくれたけど、おかーさんに見られたら、おにーちゃんになんて報告されるかわかんない。



ただでさえ、未だに優斗のこと好きなんじゃないか?って疑ってるし……おにーちゃんにだけは勘違いされたくない。



「でっ、どーすんの?真樹と璃子にも言うの?」



「それは……」



「秘密…か。」



「……はい。」



言いたいのはやまやまだけど、言えば芋づる式に全てを話さなきゃいけなくなる。……ヘタすれば優斗の過去まで…。



でもそれはあたしが勝手に話しちゃいけないことだから…。



「……秘密でお願いします。」



「はいはい。」



「じゃ、俺ら3人の秘密ねー。ねっ、チャッピー?」と、ベッドに座ったまま相変わらずチャッピーと戯れる優斗を見つめながら、ふぅー…とひとつ息をついたあたしは、スッと目を伏せ、ラグの上に直接置かれたトレイに乗せられた麦茶をゴグリと飲むと、「あの…優斗?」とチラリと優斗を見た。

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