片恋★パンドラボックス
「ん?」



「あの…ね、」



「あー…“ゴメン”だったらいらないから。」



「えっ…」



でもチャッピーを抱いたままキョトンとするあたしを見た優斗は「図星?」とヘラリと笑って。



「でも…」



「そもそも、俺と奈緒とじゃ立場が違うの。あの人と奈緒も別人。立場は似てるけど、奈緒はあの人と違って勇気を出した…いや、暴走しちゃったの。そして結果オーライ。………違う?」



「………違わない。」



「だろ?」と言う優斗目の前に、同情に近い感情を持ってしまった自分が情けなくて、恥ずかしくて、思わず目を逸らしてしまった。

< 182 / 205 >

この作品をシェア

pagetop