片恋★パンドラボックス
「おにーちゃんもそればっか心配しててさぁ…。世間様にバレるのもだけど、そんなことよりなにより、“親父になんて言えばいいんだー!”とか“母さんに殺されるー!”とか…」



「あー…親父サン。奈緒のこと溺愛してるもんなー。………俺もこの前鉄拳くらったし…。」



「………ゴメン。」



そう。いつかバレるぐらいなら自分達から打ち明けた方がいい。



でも問題は山積み。



優斗の言った通り、おとーさんはあたしを溺愛してる。



おにーちゃんはあくまで家族だからスキンシップOKだけど、この前優斗が家に来た時は本当に怖かった。



玄関で転びそうになったあたしを抱きとめてくれた優斗。そこにたまたまおとーさんが通りかかって、突然、優斗に掴みかかって……思い出しただけで口元が引きつる。

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