片恋★パンドラボックス
「あー……じゃあ、うん。とりあえず、中庭行く?」



「ん。」



「2人きりなんてさせるかぁぁー!!」



「黙れ!!」



「ヒィッ!」



苦笑いを浮かべながら教室のドアを指差す優斗の提案にコクリと頷くあたしの傍では、璃子に睨まれ小さく悲鳴を上げる真樹。



「……じゃ、行こっか。」



「ん。」



「なおぉぉぉー!!俺のなおぉぉぉー!」



「ウザい!」



「ギャッ!」



そしてクラスメイトの目線と、未だ騒ぐ真樹を横目に逃れるように教室を出たあたしと優斗は、急いで我が教室へと向かう人達の流れを逆らうように中庭へと向かった。




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