片恋★パンドラボックス
「まだぁー?」



「まーだー。」



電動ひげ剃り片手に「はいはい。」と意地悪な笑みを浮かべながら見下ろしてくるおにーちゃん。



これもいつものこと。



「はーやーくー!!」



「もーちょっと。」



のんびりとひげを剃りながらこちらをチラ見するおにーちゃん。



そんなおにーちゃん目の前にイラっとするのもいつものこと。毎朝の恒例。



「ちょっと!」



「はいはーい。もー少しですよー。」



「もうっ!」



でもこのおにーちゃんの笑顔を見なきゃ朝が来た気がしないあたしって…



このやりとりがなきゃ寂しいって思っちゃうあたしって…



相当おにーちゃんに毒されてると思う。

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