melt away

…ゆうな?


「…………誰?」


怖いけど、そこにいるのは人だと分かった以上、なんだか放っておく訳にはいかなくて。


その大きな遊具の裏を少し見てみた。


ジャリ、と砂を踏む音が響く。

確実に、その人との距離が近づく。


ああ、どうしよう。


変な人だったら。
怖い人だったら。


でももし倒れてたら?

朝になって死体で見つかったら?


ああ

絶対、無理。


後悔する。

それに無視して家に帰ったって眠れないに決まってる。



「………よし」


フーッと深呼吸をして、確実にそれが見えるように一歩進んだ。





「……………へ…?」




コロン、とお守りが転がってる。



「…………あ。」








そこには






「………!!」







公園の彼がいた。
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