竜を狩る者
城塞都市、その正門前。

大勢の人だかりが出来ている。

「なななな…」

受付の女性はその場まで出向き、愕然とする。

「何ですかこれはっっっ!」

そこにあったのは気絶してグッタリとしている、体長9メートルはあろうかという蛇竜の姿。

「クエレブレです。生け捕りにしてきました」

ニッコリ微笑むノエル。

討伐の証拠となる体の部位どころか、討伐した竜種そのものを引き摺ってここまで帰って来たのだ。

それだけではない。

…クエレブレの巨体の後ろには、大きな…それこそ小山の如く大きな革袋。

中にはぎっしりと何かが詰められている。

「クエレブレの巣穴にあった財宝の山です。街の皆さんでお食事でもして下さいなのです」

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