キミだけに・・・。
「私ね・・・引っ越しするの。」
「え。そうなの?」
「私は耕大くんたちと離れるのが
嫌なの!!」
「・・・僕も嫌だよ。でも、僕達は
離れてしまっても友達だよ?
僕も遊びに行くし紗耶香も遊びに
来てよ。」
「・・・うん。」
「だから絶対に離れる離れだとは
思わないで。」
「うん・・・(泣)」
耕大くんは泣いている私の頭を
撫でてくれた。
何も言わずにただただ頷いて。
教室へ帰ると
桃ちゃんがやってきた。
「紗耶香大丈夫!?」
「うん。心配かけてごめんね。
実は私引っ越しするの・・・。
それが嫌で。
だってせっかく桃ちゃんや
美紀ちゃんと仲良くなったのに。
耕大くんが大好きなのに。(泣)」
「嘘・・・引っ越しなんて。
私もつらいよ。」
私達は抱き合って泣いた。
お母さんは私に言った。
「向こうの学校にもかっこいい子
がいるわよ。」
って。
私は耕大くん以外ありえないの。
耕大くん以外の男の子なんて
みんな一緒。
そんな事思ってもみんなとさよなら
する日は近づいてきて・・・
ついにその日がやってきた。