【短編】ぼくはポチ
「おはよう。ポチ」


ぼくの期待は破れた。

2階から下りてきたのはママさんだった。


「あら、
 ミキじゃなくてガッカリしているの?
 失礼な子ね。フフフ」


ママさんはミキちゃんの次に

ぼくの事が理解できる人。

ママさんにガッカリしているのが

バレたのは‘しっぽ’が

ゆれていなかっただろう。


ママさん、ぼくはね、

ミキちゃんの次にママさんが好きだよ。

だって、お散歩に連れて行ってくれるし、

美味しいご飯もくれる。

ママさんは誰よりも

ミキちゃんを愛しているから。


ぼくはミキちゃんを愛してくれる人が大好き。


…パパさんはお酒の臭いがするから、

ちょっと苦手。

嫌いじゃないんだけどね。

煙草の臭いも好きになれない。





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