夏の鈴
夏の日、雨
その日の夜、俺はなかなか寝付けなくて部屋の天井ばかりを眺めていた
暗闇の中、携帯を開き画面の時計をチェックする
“23時59分”
そう表示されている時計を暫く見ていると、時間は進み“00時00分”になり…
それと同時に日付は変わり、
7月24日になった
俺は大きなため息をつき、携帯をパタンと閉じた
日付が変わる事は今の俺にとってとても怖い事だった
タイムリープなんて現実では起きない事が起こったんだから、時間を止める事も出来るかもしれない…なんて思ったりしてる自分が居る
そんな事を考えている内に朝が来て、1日がまた始まってしまう
いつも部屋は蒸し暑くて、寝ているだけで汗をかくのに今日はそれがない
俺はいつもとは違う異変に気付き、すぐに部屋のカーテンを開けた
外はどしゃ降りの大雨だった
湿度は相変わらず高いけど、雨のひんやりとした空気が部屋を突き抜ける
いつもなら暑い夏の日の雨は涼しくなるから嬉しいもので…
でも今は全然嬉しくない
だって親父とジョギングに行けなくなるから