しゃらく。
私達はとりあえず、はじめの封筒に入っていた写真を見る事にした。
これはどう考えてもヒントだな。ヒントだね。だな。と3人でうんうん言っていた。
写真に映っている場所はこの学校にいる人なら誰にも分かる場所。校門だ。
「なんだこれ、楽勝だな。」舞は文句を言っている、無理もない。本当に簡単すぎるヒントだから。
「これじゃあ、楽しみがいがない。」私は考え。
「これも部活の一貫という事にするか。みんな、カメラを持って移動しよう。」
そうだね、ただ行くだけじゃつまらないもんね。と水乃もカメラを取り出し、それに見習い舞も渋々取り出した。
部室から校門まではさほど遠くないので写真も数枚しか撮れなかった。
「それにしても、水乃はホント良い写真撮るな。」
「舞ちゃんだって空を撮るのホント上手だよ〜。ウチ、こんなに青く撮れないもん。」
この2人は、私よりも実力が上だ。水乃の父親はプロのカメラマン。そして、舞の両親はグラフィックデザイナーという家計だ。実にうらやましい。
私はなんのこともない平凡な家庭で生まれた子である。写真は趣味。本当にそう思っていた。
この2人に会うまでは。まぁそれはまた別のお話。
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