GAME
「…1時間目が終わったら
 必ず行けよ。
 余計なこと言ったら、
 わかるよね?」


にこっと微笑んだ瞬間、


HR開始のチャイムが鳴った。


その時、


柔らかな雰囲気を纏った先生が


教室に入ってきた。


職員室であたしが会話した先生だ。



「みなさん、おはようございます」



ゆったりとしたリズムで彼女が挨拶をした。


さっきまで張り詰めていた空気が、


ほんの少しだけ和らいだ気がした。


…あくまでも、


‘気がした’だけ。


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