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あたしはお言葉に甘えて


お邪魔する事にした。


ただ、流れ的に?


そうなっただけ。



「お邪魔します」



あたしは当たり前に、その言葉を置き


来客用であろうスリッパに足を通した。



白く綺麗なリビングにあるソファに


腰をかけた。


暫くして、


眉を下げて困ったような表情をして


お母さんが戻ってきた。



「ごめんなさいね。
 真由、ちょっと疲れてるみたい。
 せっかく来てくれたのに、
 顔も見せないなんて」



そんなの、あたしは簡単に想像が出来た。


『会いたくない』だの


『帰れ』だの言ったのだろう。


あたしは「いえ…」と微笑みながら


首を横に振った。



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